オーバーホール記録
ドナー車
ドナー車

●オーバーホール記録(平成13年〜16年頃)

 私の愛車は1度ボデー、電装品はレストア、リビルトを徹底して行いました。又その2年後ミッション(オーバードライブ含む)、デフをオーバーホール。


ボ ディ作業風景(平成13年〜14年)
ボ ディ切開風景
デ フ作業風景(平成16年)


オー バードライブ作業風景
(平成16年)
オー バードライブ作業風景
(平成16年)
ミッ ション作業風景(平成16年) ソ レノイドバルブ作業風景
(平成16年)
ジェ ネレーター作業風景
(平成16年)


●エンジンオーバーホール記録(平成20年6月8日〜10月3日)

 その後快調に走り数年を過ごしたが、平成20年に入りガレージの床にオイルの漏れ跡がかなり目立ち其の分オイル消費も増え、之は何とかしなければと思い 整備工場に相談。内心ガスケット抜けと思っており交換すれば直る思って居ました。

 入手当時特に白煙を吐くや異音がすると云った症状はなく、平坦路ではごく当たり前だったが、坂道では明らかにスピードが出なく「昭和30年代の車なので こんな物」と思っていました。然しそれが問題ありの兆候でした。この症状はオーバーホール直前まで変わりませんでした。そこで圧縮比の検査を鼻歌交じりで 実施して・・・・・・・

 1気 筒と4気筒はどうにか正常位でしたが2気筒、3気筒は足して1気筒分にしかならない程圧縮比は低下していました。然しカーボンが溜まりそうなったと 思って居ましたがイザ分解に入ると、驚くような状態になって居り「よくぞこんな酷い状態で走って居たんだなぁ!」と関心しました。ピストンやバルブはもは や再使用不可能でシリンダーブロックは傷だらけ等等。其の上カーボンは想像以上の量でエンジン全体に積もっていました。オーバーホール歴はないので45年 間の歴史を感じます。

 更に 測定結果シリンダーヘッドとブロックは歪みがあり、通常はヘッドは歪んでもブロックまで歪む事は稀で相当酷いオーバーヒートを起こした事が伺えま す。新車時から40系クラウンに乗っていた人の話によるとオーバーヒートを起こすと水温メーターのHを振り切りそのまま戻らなくなるとの事(後にその証拠 を書きます)従ってこの様なメーターの車はパスした方が賢明です。(私の車も入手当初Hを振り切って居ました。レストアの時正常な物に交換しました。)
TEMPは水温 計です。
コレが正常な状態
コレは異常
このようなメーターの車はパス

 エンジンを降ろしたので、クラッチを見る事が出来ます。 クラッチを外しフライホイールを見たら大変な事になって居ました。赤丸で示した様なヘアークラッ クが沢山入って居ました。既にバラした昭和40年式のフライホイールを見るとやはり私の車と比べたら数は少ないが何本かクラックが入って居ました。
因みに前に出した水温計はこの車の物で之もオーバーヒートを起こした事でしょう。恐らくはこの構造から考え熱が逃げにくくオーバーヒートするとクラックが 入る等の影響を及ぼすのでしょう。
 先ずデッドストックで出る部品でもないし、3Rエンジンと3R-Bエンジンとでは別物で此処でエンジンオーバーホールはストップか!!!更にヘッドカ バーの取り付けボルトの穴にもクラックが入り之も専用部品!!!!
どうしよう???

 幸い にしてRS30型クラウンに乗るオーナーが某解体屋に長年ストックされて居た昭和37年製のRS41からミッションを外して中身を使いたいとの事で 引き出す事になり部品をゲットする事が出来ました。他にもこの車から分けて貰った部品は沢山ありレストアでは何台かの部品取り車が必要な事を認識しまし た。
 取り外すと外見からは想像出来ない位程度が良くもしかすると廃車する少し前に交換したのでは?と思う様な状態でした。(クラッチもほぼ新品に近かっ た。)更にシリンダーブロックを測定した結果オーバーサイズ020ピストン(0,5ミリオーバーサイズ)が適したサイズとの結果が出て私が10数年前に入 手したピストンのセットがそれでした。
 クランクシャフトやカムシャフトは特に問題なく、メタル類はスタンダードサイズで可能との結果で私の車は水管理が悪くオーバーホールが必要な状態に陥っ た事が考えられます。(オイル管理が悪いとクランクシャフトやカムシャフトがやられる。)


ドナー車
解体屋に昭和47年頃運ばれた様子
フライホイルやクラッチは
昭和45年に交換か?

 私がオーバーホールを依頼した整備工場はレースをやって 居る工場なので芸が細かくこの様なクラック検査をやってくれました。

 一通 り検査が終わると内燃加工が行われます。出す先は岩手県の業者。工場長が私の知り合いで安心出来ます。内燃加工でオーバーホールの成否は大きく左右 されます。又県内でも古い歴史があり、私が見つけられなかったカムシャフトメタル等の在庫がありオーバーホールに必要な部品で入手出来ない部品はありませ んでした。
 クラウン用と云うより同じ3R系エンジンを積むダイナやスタウトのエンジンオーバーホールの時よく使ったとの事でした。

 ボー リングが終わるとエンジンの組み立てです。この頃私の知人が別の解体屋に長期在庫されていた程度のいいヘッドカバーがあると連絡が入り入手3Rエン ジンのステッカーが貼られた程度のいい中古部品でした。更に几帳面な性格の解体屋とあってか1964年式RS41と書いていました。他にもキャブレターや ウインドーレギュレター等にも書かれ恐らく同じ車から解体したのでしょう。

 オーバーホールが終わって100キロ程走るとボルトに緩みが出るので必ずボルト全体を増し締めしなければなりません。どのメーカーの車でも起きますし、 私の車もやはり緩み」ました。その後は緩みませんが、オーバーホール後はお忘れなく。
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クラウンエンブレム